Tuesday, May 1, 2007

春学期終了!

今日で春学期の授業が終わりました。最後の授業2時間は期末試験のための復習のセッションと春学期のコースワークについてディスカッションを少し予定していたので、今日ディスカッションをしたのですが、結局授業時間を丸々使ってしまいました。
でも学生から建設的なフィードバックがかなりあり、私としてはよかったと思います。 以下、後々の自分用のレファレンスとして、フィードバックについていくつか。

まずは、単語&漢字クイズ。1学期目はクラスの中で単語クイズをしていましたが、2学期目はオンライン上で単語クイズをしました。それにより、授業時間をもっとコミュニケーションや会話の練習に費やすことができ(それでも時間が足りないなあといつも思うのですが)、よかったと思います。ただ、オンライン上のクイズは実際に「書く」と言う作業が出来ない為、クイズが簡単になり、長い目で見ると語彙の定着が効果的でないとのこと。

それからリーディング。教科書のもの以外に、チャレンジングな読み教材を隔週課題として出していました。習った文法項目を応用したインプットをもっとしたいと思って始めたサブ教材ですが、私の意図は感じ取ってくれていたようです。学生の応用にもう一歩欲しいなとも思ったところもありますが、目的はまあまあ達成できたでしょうか。

ブログに関しては、いろいろな意見が出ました。ブログプロジェクトがあまり好きでなかった学生からの意見は自分のことについてオンライン上に書きこみたくないと言う理由がかなり目立ちました。それから、日本語で書かなくてはいけないので、一番読んで欲しい人や友達に紹介できない(必ずしも日本語が分かるとは限らないので)、自分のブログをポストするのが精一杯で他の学生のブログを読むのはかなり苦しい、間違いがあるかどうか分からず、結果的に学べていないような気がした、週一回は大変すぎる、などがありました。楽しんでやっていた学生は、クラスメートのことがもっと分かった、間違えたらどうしようなど心配せずに、習った項目を使う練習が出来た、自分の興味のあることについて書いてもよかったのがよかった、などです。全体的にはやってよかった、との意見が多かったと思います。

初めての試みのスピーチ。各チャプターごとに発表しているスキットの一回分をスピーチ発表会にしました。スキットとはかなり違ったチャレンジングな部分があったようです。パートナーとするスキットと違ってスピーチは合いの手がないのが大変だった、緊張しまくった、などあったのですが、スピーチを録音して自分のスピーチを聞いてもらったのですが、これは自分の長所や弱点を客観的に見られたようです。

セメスター最後のスキットはグループごとにクラス外で撮影して、10分ぐらいの映画を作ってもらいました。どの学生も楽しんでやったようですが、テクノロジーの関係上かなり時間がかかってしまったようです。日本語とは関係のないところでかなりの時間を費やすのも疑問には残ります。考えていかないといけないと思います。

学期最後の授業では、日本語の復習と言う形で時間が取れなかったのは残念ですが、学生が出してくれたフィードバックは貴重な参考資料になりました。それにしても、他の大学でも同じなのでしょうが、どれだけTime consumingでもどれだけ授業や試験で大変でも、きっちり期日までに課題を形にして出してくる学生に脱帽です。

9 comments:

satoza said...

すごくいろんな試みをされているんですね。こちらは複数の講師が同じ学年を担当しているのでなかなか個性が出しにくい部分があるのも事実です。

単語小テストは私は数を減らすという方法で対処しました。これまで10にしていたのを5にすることでかなり時間の節約ができます。10であろうが5であろうが学生の覚えてくる量には変わりないのですから,,,

読み物は難しいですね。学生のよって読むスピードが違うのでクラスの中ではなかなか扱えません。私も試験に読み物が出るので,いくつか読み物をつくったり,探したりして学生に渡しました。

ブログに関する評価は今学期はまだ呼んでいないのですが,別に個人のことを書かなくてもいいんじゃないですか?話を作ったり,架空の自分になったり,,でも,向き不向きはあるでしょうね。でも,宿題どれも好き嫌いがあると思うんですね。スピーチしたくないからと言ってしない訳にもいかないし,,,ただ,公開でしているということに抵抗がある学生があると思うんですが,その辺りはなんで学生が日本語を勉強しているのかということを学生たちと一緒に考えることも必要かもしれませんね。一つの選択肢はブログを読むことに重点を置くというものです。そして,そのブログを紹介するような文を自分のブログに書く,ただ,これはある程度のレベルにならないと難しいかもしれません。

yukki said...

すごい!いろいろなことをなさっているんですね。参考になります。映画を作ったということですが,ぜひ見てみたいです。テクノロジーの問題というのは,編集に関してでしょうか。日本語に関係ない場合は,大学のテクの人に手伝ってもらうとかできたらいいですね。

satoza said...

続きです,,

それから,ブログは必ずしもいつも日本語で書く必要はないんじゃないですか?個人のスペースですから,他の言語で書きたいときはべつに他の言語で書いてもいいと思います。もちろん日本語の課題とは別にですが,,,

あと,スピーチを録音して聴くことへの学生の反応はどうでしたか?私の知り合いで,日本語のクラスの中で一番嫌だったのは自分のスピーチや発話を録音して聞き,先生と待ち合いを探すという活動だったという人がいます。理由は自分の声を聞くのがいやでいやで,その活動では間違えをなおすうんぬんより,自分の声を聞くのが嫌だったということしか覚えていないそうです。いろんなタイプの一がいるので難しいですね。

これからもいろいろお話しできるといいですね。いろいろ参考になりました。ありがとうございます。

Anonymous said...

お疲れ様です。そちらは、一足先に終了ですね。こちらは、まだまだ中間が終わったところで、これからまた半分です、、、。

学生からのフィードバック、とても参考になりますね。国は変わっても、学生の反応というのはやはり似ていますね。ブログのプロジェクトに関しては、私のクラスでも同じような意見が聞かれました。

それを考慮して、2学期目のプロジェクトなので、最後の反応が楽しみです。

それにしても、皆さんが驚かれているように、色々な試みをされているんですね。私も、刺激を受けて頑張ります。

sato said...

皆様、コメントありがとうございます。

Satozaさん,
バージニア大学では各学年一人の教師でやっているので、私の裁量で決められます。これはこれで好きなのですが、ティームティーチングや複数の先生が同じレベルを教える事にも貴重なメリットがかなりありますよね。同じ状況にいる先生が他にいないので、正直迷う部分があったり別の意見や見方が欲しいと思ったり、はかなりあります。

単語クイズに関しては、頻度も減らしました。目的はクイズの数が1でも2でも学生がやることは同じですし、頻度が減らすことで学生の自主性を高めたいと思ったんです。目的は学生にも伝えたのですが、頻度を減らすことによって、徐々にクイズの勉強もクイズの前の日のみ、のようになる傾向にありました。意識付けがもっと必要だったかなと思います。

読み物に関しては(も?)実はかなり試行錯誤でした。私はこの読み物を作っていったい学生に何をさせて、何を学んで欲しいんだろう、と常に自問自答しながらでした。作る読み教材、問題、どれをとっても自分が分かっていないところが多々残っています。

ブログに関しては、そうですね。別に個人情報を書かなくてもいいわけで、そうしていた学生も何人かいました。ただこれも指導不足だったのかもしれませんが、学生の頭の中で、もしかしたら固定観念みたいなのが出来上がっていたのかもしれません。「自分や自分の生活について書く」以外のアイデアを思いもしなかったとか・・・。
英語のポストもあってもいいし、日本語と英語と両方ポストしてもいいんだと言う話は最後の授業の時にしたのですが、最後になる前に話が出来なかったのがちょっと残念でした。

スピーチの録音に関しては私も疑心暗鬼なところが実はあったのですが、思いのほかかなりよかったようです。自分が作った内容のスピーチを自分で聞くことはおそらくはじめてだったので、学生からの反省では「発音がアメリカ人だった」とか「Ah」と言いすぎているとか、自分の間違いに気が付いたりとか、普段教師の私にフィードバックをもらうよりも格段に説得力があったようです。スピーチファイルはそれぞれブログに載せてもらって、学生間でフィードバックをしあったのですが、どの学生も褒め上手で、しっかりよかった点、直した方がいい点などを書いてくれていました。むしろフィードバックの仕方に関しては私のほうが勉強になりました。

こちらこそ今後ともよろしくお願いします。

sato said...

Yukkiさん、

テクノロジーに関しては、私が無知なので、ずいぶん学生任せになってしまったのですが、もうちょっと他のヘルプもないか探ってみようかと思います。編集の問題、撮影の問題、機材数の問題などなどです。編集には20時間ぐらいかかったとか、撮影に2日かかったとか、そんなグループもありました。もちろんもっとよくしたい、と言う気持ちから、時間をかけたのだとはおもいますが、それにしても申し訳ない・・・。


映画はブログか何かで公開したかったのですが、とある事情により出来なくなってしまいました。来年やるかどうか、迷う部分は大いにあるのですが(主として時間的な問題です)気持ちとしてはやりたいと思っていますので、来年をご期待ください。

sato said...

Kazzさん、

台湾では学年の仕組みはどうなっているんですか。中間が終わったところだとの事ですが・・・。

二学期目が終わった時に、1学期目と反応が違ったかなど、またぜひ学生からのフィードバックやKazzさんの取り組み方に違いがあったかなど、教えていただけるとうれしいです。

いろいろ試し試し、やってはいるのですが、目的や効果、もっといい方法がないかなどなどもっと考えていかないといけない部分は多々です。これからもよろしくお願いします。

satoza said...

satoさんのコメントを読んでいて,私が日頃とても注意していることを思い出しました。それは以心伝心なんてない,しっかり言葉と態度に出して学生とコミュニケーションを取るということです。すばらしいことは大げさすぎるぐらいにほめる,そして,困ることもはっきり言う。そして,活動の目的は何か,自分が何を考えているか,ということをくどいぐらい話します。そして学生にもどうして日本語を勉強しているのかなどということを機会があれば思い出してもらうようにしているということです。satoさんが気をつけていることは何ですか?

sato said...

satozaさん、
コメントありがとうございます。Satozaさんが書いてくれたこと、私も注意している「つもり」なんです。でもどこまで出来ていたか、自分がしたいと思っただけ出来たか、疑問です。気にはなりつつも・・・のところも正直大きかったと思います。学生にどれだけ伝わっていたかも・・・。
しつこいかな?と思うこともあったのですが、確かにSatozaさんの言うようにくどいぐらいがいいのかもしれないですね。
それから、どうして日本語を勉強しているのか思い出させること、大事ですね。心がけていきたいと思います。ありがとうございます。