Monday, April 2, 2007

アニメパワー??

日本語の学生にも分かるようにといつも文法、語彙を制限してブログのポストをしていますが、どうしても、これは自分が思った事を直接文にしたい思い、書いてしまうことにしました。

学生を連れて先週土曜日にデューク大学までスピーチコンテストに行ったのですが、その道中、往復7時間の長い時間を私たち3人は日本語だけで通しました。2人の学生は日本語の1年生と2年生です。

何より驚きと感動を覚えたのは1年生の学生のコミュニケーション能力です。彼女は日本語を始めて1年足らずです。その学生がアニメについて、ドラマについて、日本のバラエティ番組について、整形手術についてなど、多岐に渡るトピックについて語りとおしたのです。もちろん使っている文型・語彙は初級レベルではありますがそれにしてもすごいと思いました。 私だったらムリです、一年足らずの学習であれだけしゃべり通すのは・・・

彼女は自称「半分おたく」だそうです(だから秋葉原には自分のタイプの男性が多くいると思うとのこでした(笑)。とにかく知ってること知ってること。アニメ、テレビ関係のものは知らないものがないのでは?と思うほどでした。

これがアニメの影響力だとしたら、すごいことです。今までアニメやドラマは中・上級レベル、のようなステレオタイプ的なものを持ってきましたが、初級レベルでも興味やモチベーションを助長するだけでなく、日本語運営能力にかなりの影響力があるのかもしれません。

9 comments:

satoza said...

わたしもそのうれしさ,よくわかります。今学期だけの週2回のクラスをJapanese for Busy Peopleでしています。毎回一課というすごいスピードで進むのですが,現在17課できのうは3人のTAさんにクラスに来ていただいて10人の学生を3つのグループにわけ,どのくらいサバイバルできるかやってみよう!という活動を30分ぐらい試みました。ちょうど先週,口頭試験をしたところで,その課題はパーティで日本人らしき人にあった。その人はシャイなのであなたが会話をリードしましょうというものをしたばかりでしたので,いい復習にもなると思ったのです。口頭試験は私がしたのでもちろん文法も語彙もコントロールできたのですが,この活動をする前に日本に行って会う人は文法や語彙のコントロールはできません。だから,分からなかったら聞くとかなんとかしなければならないと強調しました。結果はみんな楽しそうに(もちろん苦労しながらですが)本当にいい顔をしてしていました。それは学生だけでなくてTAさんもそうで,,私はそれを微笑ましく見るだけの人でした(笑)

yukki said...

私もsatoさんに同感。自分だったらできないというところまで(笑)。実際にイタリア語で無理でしたし。

学生は自分が好きなことだったら必死に勉強して、自分で成長していってくれるんですよねー。アニメでも何でも、学生が興味を持ってくれるんなら、どのレベルからでもガンガン使っていけばいいと思います。ブログもその1つですよね。学生のポストを読んでいると、コミュニケーション能力が高くてすごいなあと思うこと多々あり。

Sato said...

satozaさん、yukkiさん、コメントありがとうございます。

そうなんです。文法・語彙のコントロールについては考えさせられました。

通常のクラスでは会話のトピックがコントロールされます。またフォーカスになっている文法事項を使わないといけないなどの制約の中で学生は会話をし、またその中で評価をされます。だからその制約の中でうまくパフォーマンス出来ないと評価も低くなってしまいます。

もちろん授業の中では全て自由に、というわけにはいかないですし、各課ごとのフォーカス事項を出来るようになってもらいたいのも事実ですし大事なことだと思います。

でもそれは与えられたトピックについて話せるかどうか、フォーカスの文法を使った上でどこまで会話を展開できるかなどの問題であって、学生の全能力を映し出しているわけではないんですね。学生の能力を知らず知らずに過小評価していたのでは、と痛感しました。
そして学生の、何より話したい、伝えたい、私がいいと思うものを知ってもらいたいと言うような、生き生きしている姿がとにかく印象的でした。

ブログでもそうですね。yukkiさんの意見に同感です。学生のポストを見ているとすごいなあと思うことは数知れずです。

シ・イェ said...
This comment has been removed by the author.
sato said...

UVAの学生ががんばっているから、私はみなさんに言いたかったんですよ。
これからもがんばってね。

シ・イェ said...

すみません、先生、私は先生の話のいみがちかうと思いましたから、ちょっとうぬぼれが強い話をしました。もう自分のコンメントを消しました。

Anonymous said...

ありますね、こういうこと。日本語って、えてして「ギーク&ナードの集まり」なんて言われますけど、その何が悪い!って感じですね。そういう動機付けで、日本語をマスターしていく学生もたくさんいますからね。ほんと、授業でそういう面をどんどん活用したいですね。

sato said...

イェさん、
私は、イェさんのことをすごいと思ったから、ブログに書いたんですよ。私の話とイェさんがうれしかったことは、おなじですから、うぬぼれじゃありませんよ。しんぱいしないでください。

よかったら、前のコメントをもう一度ブログに書いてください。

sato said...

kazzさん、
いやいや、日本語に限らず、外国語を習得したいと本気で思えば結構何語でもギーク&ナードじゃないですか(笑)
私も英語が出来るようになりたいと始めて思ったのは、さっそうと歩き、べらべらべら~とかっこよく英語を話す確か、美女系のお姉さん的な人を見て、私もかっこええ~と他の人に思われたいーと思ったからで、そんな動機、今思えばなんて曖昧!?と思うんですが、これがきっかけで外国語習得(のちに外国語教育、日本語教育とつながっていく)と言うものに目を向けたので、動機は本当に些細なことでも、なんでもいいのでしょうね。